レジオネラ症を引き起こす原因菌は、土壌や水中など自然界に生息するレジオネラ菌。感染経路は、レジオネラ菌を含むエアロゾル(微小な水滴)を吸い込むことで発症する。
「レジオネラ菌は、主に水中環境にいるアメーバに寄生して増殖します。ですから、掃除が不十分でエアロゾルが発生する場所なら、どこでも感染源になる可能性があります」
たとえば、温泉や公共入浴施設、24時間風呂(循環式浴槽)、ジャグジー、温水シャワー、噴水、冷却塔などだ。
レジオネラ症には「ポンティアック熱」と「レジオネラ肺炎」の2つの病型がある。ポンティアック熱は、潜伏期間1~2日で発症率が95%と高いが、発熱、頭痛、せきなどのかぜに似た症状で1週間以内に自然治癒するので、特別な治療の必要はないという。
「注意しなければいけないのは、潜伏期間が2~10日と遅いレジオネラ肺炎=別項=の方です。急速に悪化し、致死率は10%以上。適切な治療がされないと7日以内に死亡することが多いといわれています」
特に、免疫力の低下した高齢者や糖尿病や慢性呼吸器疾患などの持病を持つ人は肺炎型になりやすいので要注意だ。
「レジオネラ症は4類感染症で全数把握対象疾患ですが、ポンティアック熱は集団感染など特殊な場合以外は診断されていません。しかし、昨年の年間報告数は過去最多の1300人以上で年々増加傾向にあります」
全身倦怠(けんたい)感、頭痛、食欲不振、筋肉痛など |
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